僕は元気です。

この記事で僕の人生は少し変わるかもしれません。

今まであまり人に言ってこなかった話を今日はしてみようと思います。

 

一型糖尿病という病気をご存知でしょうか。

1型糖尿病 - Wikipedia

ほとんどの方が知らないと思うのでwikipediaではありますがリンクを貼りました。

結論から言うと、僕はこの病気を持っています。

2013年の5月、この病気が発覚した時、母は泣いていました。

10万人に2人とも言われるこの病気に、なぜ僕が。

僕も泣きました。悔しかった。

そして人に言うのも怖かった。

 

「糖尿病」

 

その言葉のパワーが、僕を躊躇させた。

 

糖尿病には2種類あり、僕が持っている1型糖尿病は免疫疾患などから膵臓のβ細胞が壊れ、インスリンが分泌されなくなり、何もせずに食事をとると、血糖値が上昇してしまうというものだ。

暴飲暴食などの生活習慣の乱れなどからくる2型糖尿病とは全くと言っていいほど違うものなのだ。

 

ただ、普通の人から見たらどう思われるだろう。

そんなことを気にして、僕は周囲に病気のことはほとんど言わずに生きてきた。

僕の中にあった、一番大きな気持ちとして、

「かわいそうと思われたくない。」というものがあった気がする。

ただでさえ周りと違うことを避ける自分が、なんでこんな病気に。

本当に悔しかった。

 

自分の身体からインスリンが分泌されていないから、僕は食事の前、注射器でインスリンを自分で投与している。

これはその時の食事の糖質の量に応じて必要な分のインスリンを投与するという、かなり面倒な作業ではある。

もちろん今では慣れて、スムーズにできるようにはなったが。

友達と食事に行った時は、トイレに行くと言って、そこで注射をしていた。

だから周りの人は知らないだろう。

というかこの記事を読んできっとびっくりしていることだろう。

 

友達のせいではないのだ。

自分が気にしすぎていて、言えば楽になれるのに、自分で自分を苦しめていたような気がする。

 

親にはよく言われた。

「早く周りに言って楽になりなさいよ」

そんなに簡単なことではなかった。

ただ親の気持ちは本当にありがたかった。

独りで悩むんじゃなくて、早く楽になってほしい。

きっとそんな思いで声をかけてくれていたのだろう。

 

ただそんなに簡単に僕の性格は変わらないし、結局ずっと隠してきた。

病気を打ち明けることで、周りの人たちに気を使わせてしまうのではないか、周りの人間はみんな僕から離れていってしまうのではないか。

そんなことばかり考えていた。

 

僕は文章を書くのが好きだ。

そのことに気付くことができたのはつい最近の話で、だから今こうやってブログを書いている。

楽しい、本当に好きだ、そんなものに出会った時、人は変わるということを知ったのもそれ以来だ。

本当にやりたいことを見つけた時、なんだか世界が違って見えた。

きっと好きなものって眼鏡みたいなもので、それがあることによって目の前の視界が一気にクリアになる。そんなものなんだと思う。

 

生きるのが楽しくなってきて、僕はこの春休み、勇気を出して友達の一人に病気のことを言ってみた。すごくヘラヘラした感じで打ち明けたが、本当は怖くて怖くて逃げだしたかった。

 

ただその友達は言った。

「なんで今まで言ってくれんかったんや、ひとりで苦しかったろ。」

 

本当に泣きそうなほど嬉しかった。

言ってよかったと思ったし、心が軽くなった。

 

と同時に、人のやさしさに触れ、温かい気持ちになった。

好きなことを見つけるとこんなにも世界って変わるのか、なんて一人で感心したりして。

 

1型糖尿病は闘う病気ではないと僕は思っている。

付き合っていく病気なのだ。

今僕は自分の身体とコミュニケーションを取りながら、この病気と付き合っている。

食前の注射さえすれば健康な人となんら変わりのない生活のできる病気ではある。

というか、糖質量を気にしながら食事をしているという点では、そこら辺の大学生よりよっぽど健康な生活をしているのかもしれない。

 

この病気になって、好きなものに出会えてから、僕は小さな幸せにたくさん気付くことができるようになった。

朝、鳥が楽しそうに鳴くこと、青い空が広がっていること、路地裏に小さな花が咲いていること。

色んな事に目を向け、そこに温かい気持ちを抱けるようになった気がする。

 

好きなことは人間を変える。

ここまで読んでくれたあなた、本当にありがとう。

僕は2013年からの5年分の勇気をこの記事にぶつけたつもりです。

こんな僕でよかったら、これからも応援してくれると嬉しいです。

「かわいそう」という感情はもちろん抜きで(笑)

 

そして今読んでいて「初めて知った!」という僕の大切な知人の方、隠していて本当にごめんなさい。

僕は弱い人間です。だからなかなか打ち明けられずにいました。

ただ僕も、この記事を書いてよかった、勇気を振り絞ってよかった、と今後たくさんの場面で思えると、これ以上にない幸せなことだと思っています。

 

僕は今、元気です。

病気はあるけどうまく付き合っているつもりだし、何よりこうやって発信する精神的な元気さみたいなものが今の僕にはあります。

だから次会った時は、いつもと変わらぬ笑顔で、明るく声をかけてもらえると僕はきっと喜ぶと思います。ひとつよしなに(笑)

 

書きながら「ありがとう、ありがとう、、」と号泣(笑)

あー、スッキリした!!!

 

5月10日、今日という日が僕の人生の大きなターニングポイントになるんじゃないかと、今思います。

僕は来る未来が、今楽しみで仕方ないのです。

 

 

 

おわり